いつまでも正月気分が抜けず、働く意欲が湧きません…。
こんにちは。
シェービングサロン -Yesim- イエシム 事業主です。
さて、例えば…
紙に直線を書くとします。
定規を当てて鉛筆で線を引く。
この時、重要なのは定規でしょうか? それとも鉛筆でしょうか?
考え方にもよるところですが、この場合、鉛筆の役割は単に『線を書くだけ』。
直線を引くという目的からすると、重要なのは定規。
直線を書きたい箇所に正確に置かなければならないし、線を描いている間にズレてはいけない。
そもそも、定規そのものが曲がっていては意味がないし。
補助的な役割に思われがちな定規の方が、実は重要な役割を担っているのです。
我々理容師が髪を切る際に使う道具が、櫛とハサミ。
髪の毛を切りたい箇所に櫛を当ててハサミでカット。
この場合も、実は先ほどの定規と鉛筆の理屈がまるっきり当てはまります。
重要なのは櫛の使い方。
意外かもしれませんが、ハサミを使うのは新人もベテランも、さほど差はありません。
櫛の使い方こそ経験の差が出てきます。
さて、以上のことを踏まえて…
シェービングも全く同じ。
カミソリで毛を剃るとき、必ず左手で肌をピンと張らせます。
これを『添え手』と言いますが、シェービングではこの添え手がとても重要です。
我々の業界では、
シェービングは左手で行え
と言われるほど、添え手は重要な要素です。
■どの方向に肌を張らせるか
■どういう添えてなら毛がきちんと起き上がるか
■いかにして毛穴の隆起をなくすか
などなど、たかがカミソリを1回肌の上を滑らせるだけでも様々なことを考慮して添え手を行わなければなりません。
添え手が疎かだと、肌が荒れたりヒリヒリしたりしますからね。
あ、もちろん、カミソリだって、運行方向や刃の角度、肌への圧力などなど、いろいろ考えながら操作しますよ。
プロのシェービングってね、ここまで考えながらやってるんですよ。
これはワタクシに限ったことではありません。
よく、美容系の記事に載っている『シェービングのやり方』みたいなものがありますが、どれもこれも添え手に関しては軽く流されていて、あまり触れられていません。
まぁ、そういう記事を書いている人は理容師ではないですからね、添え手の重要性を知らないのでしょう。
実際に他人の毛をカミソリで剃った事なんて無いでしょうから。
つまり…
シェービングの腕前 = 添え手の腕前
と言っても過言ではありません。