ムダ毛処理の方法で最もお手軽なのが…カミソリ

カミソリを使用する際、非常に多い肌トラブルがカミソリ負けですね。

剃った後の肌が赤くなったりヒリヒリしたり。
さらにひどい場合は炎症を起こしたり化膿してしまう場合もあります。

カミソリを使っている人なら誰もが経験あるのではないでしょうか。

カミソリ負けの原因は目に見えない傷…不見傷

シェービングの際、間違ったカミソリ処理を行うと肌表面に傷をつけてしまいます。
カミソリ負けの主な原因は、この傷によるものです。

傷と言っても、血が出るような傷ではなく、目には見えない細かい傷の事です。
このような傷の事を不見傷(ふけんしょう)と言います。

皮膚は大まかに「表皮」「真皮」という2つの層で形成されています。

※画像引用:株式会社桃谷順天館サイトより
http://www.e-cosmetics.co.jp/skincare/

皮膚の最も表面部分である表皮には、血管が届いていないため、傷ついても血が出ることがありません。
そのため、傷がついてもなかなか気が付きにくいのです。

これが不見傷です。

不見傷はカミソリに限らず、日常生活でも起きてしまうケースが多くあります。
例えば搔き壊しや、入浴時にナイロンタオル等で強くこすった場合など、細かい傷が無数についてしまいます。

シェービング後は肌が薄くなる?

シェービングはカミソリで肌の表面をなぞるため、表皮にある”角質”も一緒に剝ぎ取るような作業になります。
そのため、シェービング後は一時的に表皮が薄くなった状態になります。

肌の厚さは部位によって異なるため、元々薄い部位では刺激を強く感じるようになるので、肌がヒリヒリしたり赤くなったりする場合があります。

特に顔の皮膚は体(腕や足)などに比べて薄いので、ダメージを受けやすい部位といえます。

 

カミソリを使う前には充分な準備が必要

日頃のシェービングでカミソリ負けを防ぐためには、事前の充分な準備が必要です。

■毛に水分を含ませる

毛は水分を含むと膨張し、柔らかくなります。
そうすることで切断を容易にすることができます。
ですから剃る前にカミソリをあてる部分の毛をよく濡らしてください。

■専用のシェービング剤を必ず使う

よく、乾いた肌に直接カミソリをあてる人がいるようですが、これは絶対NG。

乾いた状態の毛は硬いため、切断時に過度な負荷がかかることと、何よりもカミソリが滑らないため肌への負担が大きくなります。

カミソリを使い場合には必ず専用のシェービング剤を使用してください。

シェービング剤はカミソリの滑りを良くするだけでなく、肌表面に膜をはり、カミソリによる肌へのダメージを防ぎます。

石鹸やボディソープではダメなの?

石鹸やボディソープを塗ると、確かにカミソリの滑りは良くなります。
ただし、これらは本来肌を洗浄するものですから、シェービングで使用すると肌が乾燥しやすくなり、施術後の肌はとてもつっぱった感じになります。

■最も単純な話…切れ味の良いカミソリを使う

基本的なことですが、カミソリは使うごとに劣化します。
切れ味の悪いカミソリは肌にとって大きな負担となるうえ、傷の原因にもなります。

また、同じカミソリの刃を長く使用していると、不衛生であるうえ雑菌が繁殖している場合があります。
特に風呂場にカミソリを置いている場合は、湿気と温度を菌が好むため繁殖しやすい環境といえます。

不見傷から雑菌が入り、赤みや炎症などを発症することもありますので、常に新しいカミソリを使用するよう心がけてください。

■体調不良時のシェービングは避ける

体調がすぐれない時は肌もダメージを受けやすくなっています。
風邪や熱発などの明らかな体調不良時に限らず、寝不足や疲労時なども同様。
肌の状態は体調と直結しています。

忘れがちなのが…生理時。

整理中はもちろん、前後数日間は肌も敏感になるため、カミソリの使用には適しません。
できることならば生理中のシェービングは避けましょう。

肌への負担を少なくする剃り方

■毛が生えている方向に注意

シェービングには順剃り逆剃りという剃り方があります。

これは毛が生えている方向に対して、どの方向に剃るか…ということで文字通り、生えている方向に剃ることを順剃り、逆方向から剃ることを逆剃りと言います。

シェービングは基本的に順剃りで行うものであると思ってください。

逆剃りはカミソリが毛を切断する際、毛をめくり上げるような状態で剃るため、肌(特に毛穴部分)への負荷が大きく、痛める原因となってしまいます。

ただ、順剃りのみを行っただけだと、どうしてもザラザラ感が拭いきれません。
要するに”剃り残し”ということになりますので、この場合は逆剃りをすることになります。

逆剃りを行う場合は必ず、もう一度シェービング剤を塗ってから剃るようにしてください。

つい忘れがちですが、1回目の順剃りでシェービング剤は取り除かれてしまいます。

また、いきなり逆剃りから始める人もいるようですが、これはNG。

必ず順剃りから始めて、ほぼ毛を取り除いた状態から逆剃りを行うようにしてください。
ただでさえ肌への負担が大きい逆剃りですから、できる限り負荷がかからない状態で行いましょう。

当然ながら、カミソリをあてる回数が増えるほど肌への負担も増えますから、逆剃りを行うのは1度だけにしましょう。

■添え手が重要!

肌には凹凸やシワがあります。

肌にカミソリをあてる際、そのままの状態で刃をあてて運行させると、肌にカミソリの刃先が引っかかり、ケガや肌荒れの原因となってしまいます。

シェービングを行う際には必ず添え手により肌をピンと張り、できるだけ平らな状態にしてカミソリをあてるようにしてください。

カミソリを持たない手で、毛が生えている方向とは逆に肌を軽く引っ張ることにより肌を張るのと同時に、毛を起こす作用もあります。

シェービングではこの添え手がとても重要な要素であり、添え手の如何により仕上がりに大きな差が出ます。

ただ、問題は…

自分の腕を剃る場合には添えてができないんですよね。

シェービング後のアフターケア

これ、とても重要。

シェービング後は肌に残ったシェービング剤をしっかりと洗い落としてください。
肌に残ったままにしておくと、それが汚れとなり肌への刺激になってしまいます。

洗い落とした後は肌への充分なケアが必要です。

先にも書きましたが、シェービング後の肌はそれまでよりも薄く、非常に弱くなっています。

そこで、シェービング後は肌への充分な水分補給と保湿、さらに不見傷のケアが必須です。

通常であれば化粧水や美容液で水分を与え、乳液やクリームなどでそれをしっかり保護するのが良いでしょう。

多少のヒリヒリ感や赤みがあるようであれば、冷たいタオルで患部を冷やすことで症状が治まる場合があります。
その後、薬用クリームなどでケアしてください。