『顔ダニ』ってご存知ですか?

えっ、顔にダニがいるの?
と思うかもしれませんが…

そうなんです。
あなたの顔にもいるんです、ダニが。
ほとんどの人の顔に生息しています。
なんと成人の97%以上が顔ダニ保有率と言われています。

目次

  1. 顔ダニとは?
  2. 顔ダニによる影響
  3. 顔ダニ増殖の予防
  4. ただし、顔ダニの減らしすぎはダメ

1. 顔ダニとは?

正しくは『ニキビダニ(学名:Demodex folliculorum)』と呼ばれ、ヒトをはじめとするほぼ全ての哺乳類に寄生するダニの一種で、主に顔に多く寄生することから顔ダニとも呼ばれます。


画像引用:Scientists Find Cause Of Rosacea, And It’s Terrifying

これが顔ダニ。
拡大写真で見ると、ちょっと怖いです…。

顔ダニが主食とするのは皮脂

そのため、エサとなる皮脂が多く分泌される場所を好んで生息します。
特に頬や鼻の周りなどは顔ダニの好むエリアで、そのような部位の毛穴に住み着きます。

2. 顔ダニによる影響

ほぼすべての人に生息すると言われる顔ダニ。

彼らは決して悪者ではないのです。

顔ダニの役割

上にも書いた通り、肌から分泌される皮脂を主食としているため、肌表面の皮脂の量のバランスを保ってくれています。
健康な肌を保つ一端を担ってくれているわけですね。

顔ダニによる悪影響

ところが…

この顔ダニ様のご機嫌を損ねてしまうと、彼らは顔の肌の上で暴れ出し、肌トラブルの原因となってしまうのです。

原因は … 「過剰な増殖」

顔ダニはある一定量を超えると肌へ悪影響となります。

顔ダニが増える主な原因は、

エサとなる皮脂が多く分泌されること
肌が不潔であること

 

顔ダニによる肌への主な悪影響

■かゆみ

顔ダニが脱皮した抜け殻を顔の表面に置いていき、それらがアレルギー症状としてかゆみを引き起こしている場合があります。

特に朝、顔のかゆみを感じるようであれば、顔ダニの影響を疑ってみても良いかもしれません。

顔ダニは夜行性であるため、主にヒトが寝ている間に活発に活動するようになります。
そのため、就寝前の洗顔を怠るとエサ(皮脂)が豊富にあるため顔ダニが一気に増殖してしまいます。

■ニキビ

顔ダニの抜け殻や死骸が毛穴に詰まり、ニキビとなることがあります。
特に顔ダニが原因のニキビは芯がなく、赤く腫れるといった特徴があります。

■酒さ(しゅさ)
顔に赤みが出る症状で、赤く点々と腫れ、患部が痒くなることもあります。

■肌の老化
顔ダニの爪や牙で肌が傷つけられ、それがそのまま肌の老化へとつながるようです。

 

3. 顔ダニ増殖の予防

■油ものを控える
皮脂を過剰に分泌させるような食べ物は控えてください。

■適度な洗顔
余分な皮脂を洗い落とし、常に清潔な状態を維持するように心がけてください。
ただし、洗顔のしすぎは本来必要とされている皮脂までも落としてしまうため逆に肌が乾燥してしまうことになりますので、注意してください。
また、石鹸や洗顔フォームが肌に残ると、それが汚れとなり顔ダニのエサとなってしまうので、洗顔の際は充分に洗い流すようにしてください。

■充分な睡眠
睡眠が不足すると男性ホルモンの分泌が活発になると言われています。
男性ホルモンは皮脂の分泌に関与しているため、男性ホルモン分泌量増加は皮脂の増加につながります。

 

4. ただし、顔ダニの減らしすぎはダメ

前述しましたが、顔ダニは肌表面の皮脂量のバランスを保つという役割もあるので、駆除しすぎてしまうと逆効果になってしまうこともあるようです。
顔ダニの増殖を防ぐという観点だけを考えれば、洗顔は朝と夜の2回行えば充分です。
それ以上に洗顔する場合には、洗顔フォーム等は使わずにぬるま湯で流すだけにしておきましょう。